2008年12月22日月曜日

虚構への加速

 ANA837便は寒冷前線を飛び越えてほぼ定時に到着し、この旅も終わってしまった。一つの旅の終わりは、次の旅への想いを温め始めとなる。また、旅に出よう、と考えつつ空港前に駐めていた車に乗り込んだ。

  旅の話題から離れ、何か楽しいことを書こう、と考えたのだが、一年前のこの日の日記にこんなことを書いていた自分を発見し、そのときの怒りがいまだにくすぶっている自分の心を覗いてしまったので、それを載せることにした。


<昨年同日の日記から>
    いつから、この国の若者は人生を見せることばかりを意識するようになったのだろう。
 
    新しい制服を決める職員会議は異常な盛り上がりを見せ、今年から新しく始まる中 高一貫連携  型入試の実施要領に関わる議題を軽くはじき飛ばしてしまった。誰が考え  ても制服のネクタイを   結ぶ方式が良いか、襟元に掛ける方式が良いかを論議するより、  来年入学してくる中学生に課   す試験をどのようにしてあげることで負担が減るか、と  か緊張をほぐすか、といった議論が優先す  るのではないのかなあ。

   この、異常な集団に属していること自体が恥ずかしい。忘年会を欠席して本当によかった。

   この教師たちの異常な反応は、そのまま現代の若い世代の価値観を反映しているのかもしれない。  つまり、いつも「見られている」ということを意識して自分を演じている。

 
 そして、それから一年。
 「教員評価制度」が導入された。学校の現場は、教師も生徒も「見た目」ばかりを気にして中身を考えようとしない、虚像への傾斜をますます強めている。

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