2009年3月4日水曜日

ワタリガラスに出遭った朝

 朝、ワタリガラスが5~6羽、鳴き交わしながら飛んで行った。
 今年の春は、渡り鳥の動き始めが例年より早いとか。あの群れも渡りだったのだろうか。それとも渡りに備えての訓練飛行か。

 ハクチョウなどガンカモ科の渡り鳥と違って、ワタリガラスは、「渡っています」という態度を示さずにさりげなく渡っているように思う。
 ガンカモ科の鳥たちは、「計画表」とか「行程表」などを何枚も作り、「打ち合わせ」を重ね、「送別会」なんかも5~6回は開いたりしてから大勢に見送られて旅立っていくように感じられる。
 それに比べるとワタリガラスは、
  「ちょっとそこまで行ってくるよ」と言って、そのまま旅に出てしまうようなカッコよさがある。

 カラスであること。知恵には富んでいること。そして、誰にも、どんな勢力にも与しないアウトローであること。これがカッコ良さだ。その上、他のカラスと違って「ワタリ」つまり流れ者なのである。
 昔の北方諸民族の人たちも、そのカッコ良さにしびれたに違いない。

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