2009年3月5日木曜日

ニンゲンについて、ちょっとだけ考えた

啓蟄に寄せる一首
  輻射熱、強きがゆえか周りより深くえぐられし樺の根の雪

  最近、柄にもなく「ニンゲン」について考えることが多くなった。
 人間とは、どこか愚かな生き物だ。

 ここに一つの組織があるとしよう。(例えば、学校であっても良い)
 ある組織があり、一定の業務を行っている。
 そのうちに、その業務遂行上の問題が出てくる。その問題解決のために、新たな業務を作り出す。当然、それによって業務の全体量が増える。増えた業務量を変わらない人数で処理していくことになるから、一人当たりの仕事量は増加する。ただし、一回ごとの仕事量の増加は、ごくわずかなものにすぎないだろうから、誰もそれを気にかけないだろう。 時が経つ。やがて、また、新たな業務が追加される。一回の仕事量の増加は、わずかずつであろう。しかし、これを何度も繰り返していくうちに仕事量の増加は無視できないくらいの量になる。なぜなら現在ある業務を減らすということは、現実にほとんど無いから。 こうして、気がつくと皆が口々に「忙しい、忙しい」と叫びながら走り回る状況が生まれている。

 こんなことに気づかないで、毎日黙々と仕事をしている人々をどこか愚かしい、と感じてしまうことは、いけないことだろうか。そんなニンゲンがちょっといとおしい。

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