2009年3月7日土曜日

非正規労働者

  きょうは、長野県で「非正規労働者」として工場で働いている教え子の誕生日だ。たくさんの卒業生を送り出してきた。みなそれぞれに印象に残っている。ただ、その中の何人かは「運命」と呼ぶほかない、不条理な巡り合わせに翻弄され苦しい人生を歩んでいる。 彼女もその一人だった。三年半ほど前、生活の再建を期して派遣労働者として長野県へ行くことを決断した。それ以来、懸命に働いて、生活もどうやら安定して少し余裕も出てきた様子だった。そこに、この不況である。
 僕が見る限り、彼女は、とことん真面目に生きてきている。同世代の娘たちの中には、なんとか楽をして大金を手に入れることを考える者もある。現代はそういう世相だ。そのような中で彼女は、愚直なくらい真面目に働いてきた。ひたすら真面目に働いてきた者が、なぜ報われないのか。
 このような現実を見ていると、この国の歪みが、もう限界を超えているではないか、と思わずにはいられない。

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