2009年4月23日木曜日

平凡な一日

 曇の一日。
 時々、雪も舞っていた。風は弱まったが波が高かった。荒れる海を見ているのが好きだ。有無を言わさぬ力をそこに見るからだろう。

 午前中、高校へ授業に。「環境保護」の授業三回目。
 この科目の授業を実際に実施してみてあらためておもった。僕が一番やってみたかった授業がこれだったのだ。
 狩猟採集経済から始まって牧畜、遊牧、農耕の発生。
 そして産業革命と近代化。
 資本の自己増殖。
 こうやって歩んできた人類の文明が、いま地球環境を危機に直面させている。

 人類の知恵は、そのことを考え続けてきては、いる。弁証法的唯物論、マルクス主義、実存主義、構造主義etdc.etc.

 そのように辿って来た文明はどこへ行こうとしているのか。その歴史の流れに知床が今後どのように運ばれていくのか。
 答えは見つからないだろう。見つからないことを教えたい。そして、それを考える人間を育てたい。
  そういう人間は、自然環境を読み解く力=自然保護リテラシーを身につけていけるだろうから。

 そんなことを考えながら午後の仕事をした。
 終わってからビジターセンターでクマ学習の打ち合わせ。
 平凡な一日だが、充実していた。
 

0 件のコメント:

コメントを投稿