2009年11月9日月曜日

11月8日(日) 「アイヌの美」展











 日曜日に予定されていた羅臼町内の小学生向けの行事がインフルエンザ流行のため中止となった。思いがけなく時間ができたので、帯広まで足を延ばした。北海道帯広美術館で開かれていた「アイヌの美展~カムイと創造する世界~」を観ようと思ったのだ。「ロシアのサンクトペテルブルグにあるロシア民族学博物館が所蔵するアイヌ民俗資料から約215点を紹介します。これらの作品は、1912年から13年にかけて、平取やサハリンで集められたものです。 会場は、生活文化をたどる「まかなう」、衣装に焦点をあてた「まとう」、祭礼儀式を紹介する「いのる」の三つのコーナーで構成。古くから北海道の地に暮らしつづけてきたアイヌの人々。その独自の文化と美の諸相を紹介します。」(パンフレットの紹介文を引用)
 午前中、ゆっくりしてから出発したので、帯広に着いたのは午後2時半頃だった。 それでも、美術館の主展示場と百年記念館の「描かれたアイヌの世界」(幕末から明治にかけて、アイヌ民族の生活の様子を画家(絵師)たちが描いた作品)の両方をじっくり観ることができた。
実際に使われていた食器や装身具、生活の道具などを眺めているとそれらのものが自分の来し方を語り続けているように感じられる。そして、それは、明らかに現代日本のルーツとは異なるひとつの大きな文化圏の存在を示している。そして、異文化同士の接触が決して友好的なあるいは幸福なものでなかっただろうことを容易に想像させる。
 多くの示唆をうけた展示であった。
 11日が最終日というこの展示会は、是非行きたいと思いつつも日程の都合上、行くのは無理だ、と諦めていただけに思い切って行って良かった。

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