2011年3月22日火曜日

良くない 隣人

 むかし、アイヌ民族は魚でも山菜でも、必要な量だけしか獲らなかったと言われる。
 自分と自分の家族が生きていくために必要な量。
 必要以上に獲らず、ため込まず、それを必要とするたの野生動物たちと分け合う、という考え方がそこにあった。

 こんな自然観をもつアイヌ民族の純朴さにつけ入り、不公平な商取引で莫大な金儲けをしたのが内地の商人たちだった。
 内地から一旗あげるために北海道にやって来た和人たちである。

 今、首都圏などで広がっている日用品の買い占めの現象を見ていて、ふと江戸時代の北海道にやって来た和人たちのことを思い出した。

 いや、この地でも山菜のシーズンになると車で山奥に入り込み、自分の家族だけではとうてい食べきれないほどの量の山菜を根こそぎ持ち帰る人々がいる。

 こんな人々がこの社会にいることを知ると、底知れぬ恐ろしさをおぼえる。

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