2011年3月23日水曜日

気になる 怖い話

 福島第一原子力発電所の事故報道の初期段階で、どこかのテレビ局でチラリと伝えたことがあった。
 「3号機はプルサーマルの原子炉でモックス燃料を使っている」と。
 それを聞いてドキリとした。
だが、それ以後、この問題をマスコミがほとんど報道しなくなってしまった。

 モップスは「月光仮面」を歌っていたグループだが(古!)モックスは、使用済み核燃料に含まれるプルトニウムを取り出して、ウランと混ぜて再利用する燃料だ。

 3号機にはプルトニウムを含んだ燃料が使われている。あのグチャグチャになった骨組みで瓦礫の山に化した建て屋の下に、今でもプルトニウムを含んだ核燃料があるわけだ。
 プルトニウムは半減期が87年くらい。(同位体によって異なるようだが)アルファ線を出して崩壊していく。体内に入ると蓄積されてアルファ線を出し続けるので非常に発がん性が強いと言われている。

 京都大学原子炉実験所 小出裕章さんの言葉を借りれば、
 「人類が初めて作り出した放射性核種」であり、「かつて人類が遭遇した物質のうちでも最高の毒性を持つ」のだそうだ。

 もう一つ、プルトニウムとウランを混ぜることで、燃料棒の融点が下がる。つまり、普通より低い温度でも炉心溶融を起こしやすくなる恐れがあるという。

 こんな重要なことをどうしてマスコミは報道しないのだろう?
 「不安を煽るから」なのだろうか?
 だが、これは事実であり、知る権利のある人々に伝えるべき事柄の一つではないのか?

「勝った!勝った!」というニュースを伝え続け、日本軍が退き引きならない状態に追い詰められている事実を隠し続けたことを日本のマスコミは忘れてしまったのだろうか?

 プルトニウムも怖いが報道管制によって、国民に伝える情報が操作されることもそれと同じくらいに怖いことだ。 

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