2011年4月5日火曜日

沈黙の宇宙船

エゾオオカミが絶滅したとき、100年後にエゾシカが増えすぎて、様々の被害を出すことを誰が想像したろう?
 農薬で、クモや鳥やカエルがいなくなって、「効率的に」米が作れると考えた人たちは、トキやコウノトリが絶滅することまで想像できたろうか。

 福島第一原子力発電所では、昨夜から排水許容基準の100倍の濃度の「低レベル」放射能汚染水を海に捨て始めた。
 100年後の日本の海にどのような変化が起こるか。いや、50年後でもいい。10年後でもいい。予想し、検証し、想像することさえせずに「緊急事態だから」ということで、このタレナガシが行われたわけだ。

 人類は、またひとつ地球の環境に大きな汚点を残した。自然への罪を犯した。そしてその先頭に日本が立った。
 にもかかわらず、いまだに
 「海水中に拡散して薄まるから問題はない」と根拠の無い楽観にしがみついている学者たちには、自然環境という複雑系に対する畏敬の念や謙虚さが無いのか!

 僕の声は小さいけれど、ハッキリと言っておきたい。
 キミたちは間違っている。
 間違いを犯した。
 それは、歴史によって裁かれることだろう。

 原子力発電は止めるべきだ。
 今すぐ。
 それによって、一時的に不便な生活に戻ることがあったとしても。
 なぜなら、原子力を使う方向に進んだこと自体が間違っていたのだから。 

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