2011年10月23日日曜日

原野への帰還

釧路川源頭部の分水嶺を越え
原野の中心へ向かって一気に坂を駆け下りる

光さえも電波さえも吸い込んでしまいそうな闇がある

闇がどこまで広がっているか
闇であるがゆえに見えないのだ

ここが
生きていく場所

つい先ほどまで
身を置いていた場所とは異なる場所だ

これほどの近さに
二つの異なる場所が隣り合っている不思議さを覚えながら

闇の底とおもわれる方角へ
加速する



走りつつ闇の底へと呼びかける 応えなき応えを手で探るごとく

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