2011年11月25日金曜日

科学と自然災害、そしてシンポジウム

昨日、北海道の浦河沖で震度5弱の地震があったが、その直前に緊急地震速報が流れた。
「道東から道南の太平洋側の地方で、強い揺れが予想されます」というアナウンスは、一瞬で全身を緊張させる。
 北海道東部に住んでいて過去、数度強い地震を経験しているので、放送を聞きながら、
「また、あんな揺れが襲ってくるのかなあ」と身構えたのだ。
 結果的には、ここ道東地方は震度2で、大きな周期の横揺れが、少し長く続いただけだった。

 以前に体験した震度5クラスの大きな地震は、すべて突然襲ってきた。
 揺れている最中はほとんど為す術がない。これは、予想があろうとなかろうとあまり変わらないのではないかという気がするが、揺れが来る前に自分の周囲を見回し、小さな対応ならできそうな気がした。
 わが家では、ガスレンジで湯を沸かしていたが、揺れの前に火を消すことができたのは、緊急地震速報の効果だった。

 福島第一原子力発電所の事故で、科学技術への不信感が高まっているが、直前とは言え、大地震の予測ができるようになったことは、画期的なことではないだろうか。
 2000年3月31日の有珠山噴火も、当時北海道大学大学院教授だった岡田弘(おかだひろむ)先生らによって、完全に予測され、住民が噴火前に避難したことで人的被害は皆無だったというのも科学の快挙だ。
 
研究費も切り詰められ、応援してくれる企業などもそれほどない厳しい条件の中で、ただひたすら地味な研究に打ち込んでいる科学者も少なくない。
 こういう科学者の爪の垢を煎じて、原子力発電を推進する御用学者たちに飲ませてやりたい。(「ただちに健康被害の出る恐れのないセシウム137などもコッソリ混ぜたてネ)

 岡田弘さんも参加するシンポジウムは12月3日(土)札幌クリスチャンセンターで開かれる。

 シンポジウム「東日本大震災:超巨大地震・津波被害、福島原発災害を考える」
とき:2011年12月3日(土) 13時~
場所:札幌クリスチャンセンター・2Fホール(札幌市北区来た7錠西6丁目)
  報告者:岡田弘  (北海道大学名誉教授)
     ◎「東日本大震災から何を学ぶか…直撃回避への道」 
松井英介(岐阜環境医学研究所)
◎「『低線量』内部被曝と健康管理」
大友詔雄((株)NERC(自然エネルギー研究センター)センター長)
◎「転換期を迎えた自然エネルギーの現状と今後の可能性」
主催:東日本大震災問題シンポジウム実行委員会
(原発問題全道連絡会、自由法曹団道支部、全大教北海道、日本科学者会議道支部、北海道民医連)

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