もう、かなり昔のこと。
四輪駆動のクロスカントリー車が、まだ、それほど一般化していいない頃のことだ。
その頃、その種のクルマの主流は、N社とT社が作り続けてきた、大型の四輪駆動車と急速に普及してきたM社のPで始まる車種だった。
そして、I社も地味ながらBで始まる名前の四輪駆動車を販売していた。このクルマは、他の三車種に比べて、車輪の上下に動く範囲が狭く、四駆乗りの間では「足が短い」という評判を得ていた。
「足が短い」とは、不整地を走る際に、障害となる地面のデコボコを乗り越える能力が低いということを意味している。
つまり、すぐにお腹がつかえてしまうということだ。
もちろん、その当時のことで、今では改善されいてるが。
そうした頃、そのクルマの宣伝のコピーに
「このクラス随一の悪路走破性」という言葉が使われていた。
硬派な四輪駆動車専門雑誌がそれをからかって、
「勝手にクラスを設定して、『クラス一』を謳っている」と書いていたのを、笑いながら読んだ記憶がある。
低線量被ばくについて、政府の作業部会が、「年間20ミリシーベルトの被曝による健康への影響は十分に低い水準」とする報告書をまとめたというという話を聞いて、この「勝手にクラスを設定して・・・」というくだりを思い出した。
勝手に「工程表」を作り、客観的な評価を受けることなく、「ステップ2に達した」などと勝手に判断しているのも同様である。
自分たちの失敗で引き起こした事故の危険性や安全基準を事故を起こした当事者が、勝手に作って、勝手に評価しているわけで、なんの説得力も持たない。
クルマのことなら笑い話で済むが、ことは命と暮らしの問題。
笑い事ではない。
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