2011年12月24日土曜日

クリスマスの夜に

キリストの誕生は、人類にとってどんな意味があったのだろう。

 キリストが生まれた当時のユダヤは、ローマに支配され、政治的にも混乱していたと聞く。クリスマスは、北ヨーロッパの冬至の太陽の復活を祝う行事と融合したとも言われているから、本当に明日が、イエスの生まれた日かどうかは別としても、閉塞感の満ちあふれていた時代に対して、ひとつの大きな衝撃的な出来事がイエスの誕生だったことは間違いないのだろう。

 いつかこの閉塞した時代や苦痛な生活状況から、自分たちを救済してくれる救世主の到来を渇望する空気が満ちあふれていた中に、自分たちを永遠の幸福と栄光に導く救世主(キリスト)が降臨するという希望は、ユダヤ人や奴隷・使用人といった社会的弱者の他にも倦怠感や無気力感の蔓延した支配する側(ローマ人・貴族階級)の間にもあったと言われている。
『私は何の為に生きているのか?』『この世界が存在する意義とは何なのか?』という疑問への答えを指し示してくれる(かも知れない)存在としてイエス・キリストの誕生を祝ったのだろうと思う。

 そして、それから2000年以上経過して、人類のココロは、それほど変わっておらずクリスマスは、単なるお祭り、あるいは、消費奨励期間の一つと化してしまった。

 今夜は、このようなもろもろを静かに考える夜にしたい。少しだけでも。

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