2012年1月11日水曜日

薪ストーブと原子炉と古本屋

何気なくニュースをチェックしていたら、2009年10月、札幌市の古書店内で本棚が倒れ、12歳と16歳の姉妹が下敷きになる事故があり、お姉さんが軽傷、妹さんが意識不明の重体になるという事故で、経営者が書類送検されたという記事が目に付いた。
 妹さんの方は、いまだに意識が戻らないのだそうだ。
 気の毒な事故だし、店の管理責任を問われてもやむを得ない。店の責任者も誠実にそれを認めているようだ。
 これで、ちょっと考えた。

 ドストエフスキーの「罪と罰」に、
「一人の人間を殺せば殺人犯になるが、(戦争などで)多数の人間を殺せば英雄になる」とラスコーリニコフが考える場面があったような気がする。
 こんな構造と似ているな、と。

最近、ツイッターで、ホリエモンは、粉飾決算で罪に問われたのに、オリンパスの経営者は、あれほど巨額の損失隠しを長期にわたって行っているのに罪に問われないのか、というような投稿があった。

このような構造は、本当に多い。
 その最たるものが東京電力や、原子力政策を推進した人々だろう。もちろん国(自民党政権)も含まれる。
 第一原発の事故は、やはりどう考えても犯罪だと思う。
 環境への犯罪。

 先日の羅臼町環境審議会で、一人のオトーサンがこんな質問をした。

 オトーサン:
 「自宅でゴミを燃やしたら法律違反になるのが?」
 環境省職員の答:
 「はい。なります。ダイオキシンなどの問題がありますから野焼きは禁止されています」
 オトーサン:
 「そしたらヨ、ストンブ’(ストーブのことです)で、薪を燃やすのも違反が?」
 環境省職員:
 「いえ、薪ストーブは暖房が目的ですから違反ではないのです」
 オトーサン:
 「したらば、薪ストンブでゴミ、燃やしたら良がべやナ」
 環境省職員:
 「いいえ、薪ストーブでもゴミの焼却に使えば、それは違法ということになります」
 オトーサン:
 「へー!そだがぁ。
  ストンブの前でヨ、タバコ吸ってて、吸い殻ばストンブにくべたら違反が?」
 環境省職員:
 「はい。厳密には違法ということになりますねぇ」

 廃棄物の処理に関して、こんなガチガチのおかしな法律で僕らは縛られている。

 いつの時代も、権力にすり寄って、権力と癒着した者が得をする。
 今もそういう時代なのである。

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