2012年3月25日日曜日

水のめぐみ

このところ水の恵みを痛感している。
 水が足りないのではない。水道の蛇口からは、いつでも十分な量の水がほとばしる。
 では、なぜ、今頃になって水の恵みなのか。

 実は、家の排水管が凍結で詰まっている。
 家庭の水は上水道から出て、下水道へと流れる。この循環が上手くいかないと、水が使いにくい。
 一般に水道が出ないことには、皆が大騒ぎする。その大変さは想像できる。
 だが、使った水が円滑に流れて行かないことによって、水道が自由に使えないという事態は、想像が難しいのではないだろうか。

 わが家の場合、排水管からあふれた水は、勝手口の温水ボイラーを設置している場所に溜まる。深さは20cmくらい、ボイラーは底面から15cmほど高くなっているので、汚水がボイラーの下部に達する前に排水ポンプで排水してしまえば問題は起こらない。
 この冬、ボイラー下の水深を気にかける日々が続いている。
 そして、先日、ふと気づいた。
 排水する水の量を減らすには、使う水の量を減らせば良いのだ。

 たとえば歯磨きだ。今まで歯ブラシを洗うのに蛇口を開け放して流し水で洗っていた。これを止め、コップ一杯の水で口をゆすぎ、水を少し残して歯ブラシを洗う。仕上げに少しだけ流し水で歯ブラシをすすぐ。
 これだと水の使用量は、3分の2くらいには減るだろう。減る量は僅かなものだが、毎日することだから塵も積もれば山となるのではないだろうか。

 排水管の凍結で、不便な生活を強いられているのは事実だ。
 だが、不便だ不便だ、と嘆いてばかりいないで、今までの生活を見直すきっかけとして考えれば、その不便さもうれしくなる。

 長かった冬も、やっと出口が見えて来ている。凍結が解けて、排水が流れ出す日も、そう遠くなかろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿