2012年4月30日月曜日

めぐりくる春の歓びと その憂い

今日は、気温、20℃を越えたのではないかと思う。私的な測定では、21℃あった。
 昨日、エゾエンゴサクが咲いているのを見つけた。
 原野には、キジバト、ベニマシコ、ウグイス、ゴジュウカラ、ハシブトガラ、ヒガラ、シジュウカラ、カワラヒワなどの歌があふれている。オオジシギの鳴き声と急降下する風切り音が響き渡っている。
 毎年、プクサ(キトピロ=ギョウジャニンニク)が群生する場所では、小さな芽が顔をのぞかせていた。
 春は、おずおずと、しかし確実に近づいている。

 時がめぐり、いつもと変わらぬ季節の営みが繰り返されることは、望ましくありがたいことだ。しかし、人間社会の歪んで腐りきった構造が、相も変わらず繰り返されることには辟易する。
 ツイッターで知って東京新聞の今日の社説を読んだ。
 それによると、今から36年前、京大物理学科卒の一物理学者、武谷三男(たけたにみつお)編「原子力発電」(岩波新書)という本が紹介されていた。

 その中で武谷さんは、日本の原子力発電がアメリカ主導で進められていること、高額な研究費に群がる大物の学者たちのこと、地震に関する知見が詳しく明らかになってきているにもかかわらず、地震対策が十分にとられていないこと、などを指摘し、「どうしても原子力か」という問いを発している。
 繰り返すがこれが36年前に書かれたことだ。

 原子力利益共同体(いわゆる原子力ムラ)は今もそのまま。いやもっと大きくなっているのだろう。
 36年前の地質学と言えば、プレートテクトニクス理論がやっと定着し始めた頃だ。地震の発生頻度、規模、影響などは、飛躍的に解明されているが、対策は36年前頃とあまり変わっていない。
 そして、政府のアメリカ追随の姿勢は、目を背けたくなるほどの酷さだ。
 沖縄の米軍基地、TPP、牛肉の輸入規制緩和などなどなど。

 野田総理大臣は、アメリカにおべんちゃらを言いに言っているらしい。米国内で発生したBSEについては、一言も触れない大手マスコミのニュースは、総理大臣と大統領の会談については、詳しすぎるほどしつこく報道している。

 困ったことではないか。

0 件のコメント:

コメントを投稿