2012年5月15日火曜日

野生から切り離されて生きるということ

今回の熱はなかなかひかない。
 朝は比較的熱が低く、調子も良いが昼前くらいから上がってくるようだ。
 単なる風邪ではなく、ダニなどによって感染させられた症状のようにも思える。
 ツツガムシ病のような深刻な病気ではないため、研究されずにいるこの種の発熱を伴う病は、まだきっとたくさんあるに違いない。
 これも原野からヒトへのメッセージに違いない。体力をつけて、治癒するまで待つしかないだろう。

 日本野鳥の会がツバメの減少について報告している。この十年間くらいで都市におけるツバメの営巣数が激減しているのだそうだ。
 困ったことには違いないが、正直なところずっと前から予想されていた結果だと言わざるをえない。ツバメ営巣できる環境がどんどん失われているのだ。何も今に始まったことではない。
 大きな声では言えないが「何を今さら!」というのが多くの人々の感想だろう。野鳥の会は紳士的だから、ハッキリとは言っていないが同じ思いの人は少なくないはずだ。
 日本の都市の「発展」は野生動物を締めだす方向をひた走ってきているのだから。
 
かつては、都市の近郊には田や畑があり、里山が広がっていてツバメをはじめ、サギ、カモ、トキだって普通にいたはずなのである。それらをすべて追い出して、数が減ってから大騒ぎするなど笑止だ。
 まだツバメがたくさんいた頃、糞で汚れるとか不衛生だという苦情が述べられていたではないか。
 いまだに虫をつかめない子どもたちや母親は多くいる。子どもが虫に触ることを好まない大人も多い。
 不潔、くさい、危険、アレルギー・・・いろいろな理由を付けて自然界を遠ざけて来たのは人間の側だ。

 かくして除菌剤や芳香剤が売りまくられ、「衛生的」な環境は保たれる。そこに供給される電力は原子力発電で「効率よく」作られて「便利」で「快適」な都市生活に満足した人々が量産されるのだろうか。

 そういう哲学とは共存できないかも知れないなあ、と寝ていて一瞬考えた。

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