2012年7月5日木曜日

森に はいる

昨日は海へ出た。
 今日は森に入ろうと思った。

 羅臼高校の授業。
 「野外観察」で、少し前から「熊越えの滝」まで行くことを考えていた。
 「熊越えの滝」までは、国道脇の入り口から400メートルほど。山道とも言えない森の中の小道を進み、羅臼川の支流である翔雲川が約15メートルの崖を流れ落ちている。

 昨日の船で自信を付け、今日は自分の足であるくことに挑もうと思った。
 何でもない時なら一日に何往復でもできるこの滝が、事故以来とても遠いものに感じられた。
 岩や木の根がゴロゴロしている道を歩き通せるだろうか、という不安が澱のように心の底に溜まっていた。

 だが、行ってみるとどうやら難なく往復することができた。
 多少の疲労感は足に残ったが、これはやむを得ないだろう。
 事故の翌朝、自分の足で立てない事実に愕然となっていたのだ。そこから考えると何とかここまで回復できた。

 森は、エゾハルゼミの大合唱で祝福してくれた。


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