2012年7月18日水曜日

幌延直下で地震頻発

一瞬の夏が過ぎてゆく。
 根釧原野では、夏とは春の後ろ姿に他ならない。
 
 朝、エゾニウの花にカミキリムシが来ていた。
 そして、ホザキシモツケも咲き始めた。

 このところ、北海道の宗谷地方南部と上川地方北部で地震が頻発している。
 15日の夜半頃から始まり、M4クラス、最大震度4の地震が4回起きている。
 この震源域は、核廃棄物貯蔵施設が作られようとしている幌延町の真下だ。

 この地域では、今まで大きな地震がなく、「比較的安定した地盤」とされていた。そのために貯蔵施設の建設が検討され、強い反対の声に押されて、「高レベル放射性廃棄物貯蔵」という冠を隠して、「深地層研究計画地下研究施設」という名称で作られている。いくら名称を誤魔化しても、その事業者は日本原子力研究開発機構なのだ。
なんと姑息なことだろう。なるべく国民に知らせないようにコトを進めようとする原子力行政の体質がここにも、にじみ出ている。
 ちなみに事業費は、第二期の整備費用だけで23,556,653,113円(税込)工期は平成30年度までである。
 今回の地震は、この足元で起きた。
 安定だと思われていた場所で地震が頻発するようになったのだ。ここに放射性廃棄物を貯蔵など狂気の沙汰であることが明白になった。
 半減期2万4000年も物質をここで貯蔵したとして、この先、2万4000年間、この地域で地震が起きないと誰が保証できるだろう。
 もっとも、日本列島のどこをとっても「安定した地盤」などあるはずがないのだが。

 原子力政策の誤りを素直に認め、原子炉をこれ以上稼働させないようにし、幌延での貯蔵計画が無謀であることをただちに認めるべきだ。
 「補助金」に尾を振ってすりよっている幌延町長や北海道知事たちは、今すぐ、この問題に対する態度を明らかにする責任がある。
 
 もう、破滅は始まっているかも知れないが、これ以上進むことを断念すべき時であることは明白だ。

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