2012年8月2日木曜日

開会式の怪 その2

「開会式の怪」というタイトルを見て、「ああ、アレだな」と思った方は多いのではないだろうか。
 ロンドンオリンピック開会式で、日本選手団だけが、セレモニーに参加することなく入場行進後、そのまま会場外へ誘導されてしまったという件である。

 昨日は、それをはぐらかそうとした訳ではない。
 その問題も意識の中にはあったのだが、自分の中でも考え(見解)がまとまらず、曖昧なままで取り上げることが躊躇われたのだ。
 それで、タイトルには挙げてみたものの、この問題に触れずに終わってしまったのである。
 この、「場外への誘導」は、YOUTUBEにも上がっているので、一部の人々の間では広く知られている事実だ。
 異様な感じする風景だった。
 さらに、異様だったのは、この事実を日本のマスコミがほとんど取り上げなかったことだ。僕の知る限り、TBSが今日(2日)の朝の報道番組でほんの少し取り上げた。
 その中で報じられた「原因」は「誘導係のミスだった」という一言だけだった。

 また、日本選手団の意向で、試合を控えた選手を深夜にまでおよぶ開会式に出席させないで体調管理に徹した、という「説明」も2ch情報として流れていた。

 さらに、IOCの中に、放射能によって汚染されている日本選手を他の選手と同席させることへの抵抗がある委員がいて、この措置がとられた、という「解釈」もツイッターなどを中心に流れている。

 要するに今のところ真実はわからないが、今のところ三つの異なる解釈が流れている。
 いずれにしても国を代表する選手団が、入場行進をして開会式の式場に入る。開催国のメッセージや 聖火の点火などさまざまの式次第に参加することなく、さっさと出口から退場し宿舎に 戻ってしまうという異様さについて、納得のいく説明をしてもらいたいと思う。

① この原因が誘導ミスだとしたら、それに気づいた時点で再入場させるなどの措置をと ることが出来たのではないだろうか。
なぜ、それができなかったのか。
② 「選手団の意向」というのは、もっとも説得力がありそうに思うが、今朝のTBSの 報道とは異なっている。
  また、「そこまでして勝ちにこだわるのか」という批判的な意見も寄せられている。③ 周囲から放射能汚染を危惧されて、というはあまり考えられないようにも感じた。  日本から行っているのは選手だけではないし、汚染されているのはヒトではなく、日本 の国土なのだから、それを混同した受け止め方が一般に通用しているとは思えないのだ。

 昨日から、このことが気になって、考えていたのだが、今日になって、ツイッター上に以下のような書き込みを見つけた。一部を( )で補足し原文のまま転載しよう。 

「野田(首相)が出発前に選手たちにお守りとして福島の瓦礫製のバッジを。ヒースロー空港を通過したが、IOCが問題視。開会式の入場で英BBCらはこの事実を生放送。NHKは急遽その場で無言で放送。300人の日本選手は一周した後に誘導されて会場外へ。JOCはこの事実を認めず『選手らが間違って外へ』(と強弁した)」

 どうだろう?

 所詮インターネット上で交わされる噂、と言ってしまえばそれまでだ。
 だが、何らかの理由で、日本選手団が開会式に出席しないで、入場行進からそのまま退場したことは事実だ。
 そして、それについて、何の説明もされず、マスメディアも黙殺しているのも事実だ。

 去年、原発の大事故を起こし、それについて情報の開示を渋り、いまだに放射能の危険性を小さく見せようとする政府やそれに協力する大手マスメディアへの信頼がすっかり失われている。それが原因で、様々の憶測やウワサが飛び交っているのが、現在の日本の状況なのである。
 嘆かわしいことだし、大変不安なことでもある。
 日本社会の機能は、このようにして次々に失われつつあるのだろうか。

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