2012年9月18日火曜日

旅の記 その4

9月15日(土)  クラコフ大学~結婚式 午前中クラコフ大学の見学。 待ち合わせの場所へ行く途中、15世紀にクラコフ大学で学んだコペルニクスの銅像も見た。  クラコフ大学のコレギウム・マイウス(「大カレッジ」という意味)には、13世紀から使われている部屋や家具、調度、などの他に実験器具や様々な賞のメダル、などが展示されていた。  クラコフ大学の歴史とポーランドの科学研究の歴史がそこに凝縮されている。  この大学で物理学の教授をしているスタンのおかあさんの計らいで、大学職員が丁寧な解説をしながら内部の部屋や珍しい展示物を見せてくれた。 この大学では、医学、地理学、言語学、哲学や文学など様々な分野の研究が行われてきたが、学問研究の中心は時代とともに移り変った。  しかし、もっとも力が入れられたのは物理学や数学であったようだ。  展示品も、これらに関したものが目立っていて、まるで一昔前の学校の理科準備室のようだった。  あらためて「理科」という教科がヨーロッパの文化をダイレクトに取り入れたものであることを強く感じた。  そして、現代でもヨーロッパが、環境問題研究の中心の一つになっている事実を考えると学問の分野で、ヨーロッパがいかに牽引役を勤めているかを感じる。  もちろんそれは平坦なみちではなかっただろう。  植民地支配と収奪、資本主義の暴走と帝国主義戦争など数々の嵐の時代を乗り越えて今に至ったわけで、そこにある知恵をわれわれはもっと学ぶ必要があるだろう。  今日は、知の歴史との出会いであった。  午後から夜にかけては温かく盛大な結婚式とパーティだった。

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