2012年12月30日日曜日

シーシェパード!よっく聞け!

 古代、北海道のオホーツク海沿岸に住んでいたオホーツク文化人は、流氷の海にカヤックを駆りアザラシやクジラを捕らえる海洋狩猟民だったと言われている。  彼らは動物を図案化してさまざまな生活用具の模様に用いた。もちろん、それには単なる装飾以上の意味があったことだろう。  その後、北海道においてアイヌ文化がその影響を受け、オホーツク文化人の間に伝わっていたモノ送りの儀式がイオマンテとして受け継がれたり、さまざまな動物を神として敬い畏れながらその恵みに感謝する考え方が生まれた。  僕は、クジラを食べるとき、その圧倒的なスケールとパワーを頂き、その存在に畏敬の念をはらい、感謝しつつ頂くという気持ちになっている。  そして、わが家に昔から伝わる年末年始のハレの食べ物としてのクジラ汁を調理し、堪能している。  この豊富な脂肪を含む巨大な生き物を単なる油を採るための資源としか見なさず、産業革命で急激に需要の増した油だけを採った残りを海に棄てていたのはどこのどんな人たちだったろう。その末裔が今になって捕鯨を敵視し、無法で危険な妨害行為をしている。  食物への考え方は人や文化によって様々であって良い。多様な価値観があり、それらが互いに尊重し合って、穏やかな世界が保たれるのではなかろうか。  「鯨を食べたくない」という考え方は尊重したい。  同時に伝統的に鯨を食べている文化も尊重してもらいたい。  ああ、クジラ汁は美味しい。これで風邪気味だった体調が一気に快復した。

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