2013年3月16日土曜日

羅臼町の教員は、はたして自分を高める意欲をもっているのか?・・・ESD研修会で

 午後に気圧の谷が通り過ぎたので夕方から宵の口にかけて細かな雪が多めに降り、風もやや強まって吹雪き気味の天気になった。  昨日は羅臼町でESD(持続可能な発展のための教育)に関する研修会を開いた。幼稚園の先生方は午後の早いうちが良いと言い、小中高校の先生方は放課後が忙しいと言う。されば、午後と宵の二部構成でと思い立ち講師のO教授にお願いして同一の内容で二度の講演をお願いしたところ快く引き受けて下さった。  午後の幼稚園の先生方を対象にしたものは、まだ勤務時間中であったこともあり町内のすべての先生方が集まってくれた。O先生自身の経験や彼が調査した膨大な実践事例を披露してくれて、「勤務」として集まってくれた先生方にも好評な研修会となった。  ところが、異変は夜の第二部に起きた。研修会の参加者はゼロだったのだ。勤務時間外の研修会だから誰一人参加の義務はない。そして、一人一人いろいろな事情もあるだろう。最初から大勢の出席は予想していなかった。参加対象は60人以上いる。だから2~3人の出席でもかまわないと思っていた。  出席するか否かは、あくまでも一人一人の自主性と主体性に任せたものだ。教員の研修には「自主」「民主」「公開」という三原則がある。だから自分から進んで自分の見識や力量を高めようと努めることが研修の原則だ。その意味で研修の時間帯を夜間に設定することに問題はない。僕自身も現役の時は、夜の峠を越えてウトロ側までいろいろな研究者の話を聴きに出かけていた。夜間に出かけるのは少々しんどい。それでも進んで学ぶことは、自分の世界を広々としたものにしてくれた。そのお陰でいろいろなことを知り、それがきっかけとなって、また新たな興味が湧いてきたものだ。  羅臼の先生方にはそのような知的な好奇心、向上心が無いのだろうか。それらがあっても夜、町内で行われる研修会に出かけていく意欲さえ湧かないほど疲弊しているのだろうか。 理由を知る術はない。しかし、とにかく地域の子どもたちの優れた教育を提供するためには、教員の質を飛躍的に向上させなければどうしようもない、という現実を突きつけられた夜であった。

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