2013年4月13日土曜日

震源直上の原子炉

 今朝の地震で朝、5時半に起こされた。5時33分、淡路島を震源とする最大震度6弱の地震があった。別に僕の所が揺れたわけではない。北海道の東のはずれ、テポドンの射程からも外れているこの地まで、揺れが伝わって来るはずはない。  しかし、情報だけはどんどん送られてくる。土曜日の朝、「春眠」を楽しもうと思っていたところに枕元の携帯電話に地震情報が次々と入信してくる。寝ぼけ眼に映ったものは「震度6弱」の文字。あららら、と一気に目が覚めた。  それから起き出してTVをつけた。震度の分布を見て驚いた。四国を東西に横切って紀伊半島の中部にかけての構造線に沿って揺れの大きかった地点がきれいに並んでいる。素人目にも構造線に沿った地震だということがわかった。  四国の地図を思い浮かべてほしい。東西に背骨のような山脈が走っている。そして東の端から南東に向かって、まるで尻尾のような佐多岬半島が細く長く、九州の方向に延びている。  本州を真っ二つに分断する中央構造線は糸魚川から静岡に達した後、大きく東に向きを変えて伊良湖岬から伊勢湾を渡り、紀伊半島の真ん中を通って四国に達し、佐多岬から九州の大分県臼杵に向かって行く。日本最大の断層帯で、まさに日本列島を分断している。  報道では、盛んに(取って付けたかのように)稼働中の大飯原発は異状がみられない、と報じている。しかし、本当は一番怖いのは佐多岬半島にある伊方原発ではないだろうか。 ここには3基の原子炉があり、3号機はプルトニウムを混合した燃料を使っている。今は停止しているが核燃料がそこにあることは間違いし、原子炉は停止中でも燃料の崩壊熱が出続けているから休み無く冷却し続けなければならないことは、もはや多くの人が知っていることだ。  今朝の地震が、伊方から少し離れた淡路島を震源としていたことで、伊方原発事態はさほど大きく揺れなかったと見られるが、中央構造線上にある以上、いつか大きな揺れに襲われるだろう。それは100年後かも知れないし明日かも知れない。  淡路島で被害に遭われた方々には心からお見舞いを伝えたいが、今朝の地震が伊方方面だったら、今頃はもっと大変なことになっていたに違いない。  そんなゾッとした朝の出来事だった。

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