2013年4月3日水曜日

最後まで過疎路線をしゃぶり尽くすJR商法・・・これぞ新自由主義

 今日、ニュースを読んでいたら「emerging mediaESPONSE」(http://response.jp/article/2013/04/03/195131.html)という主として乗り物のことを扱う(らしい)サイトにこんな記事が載っていた。 <以下に引用>  JR北海道函館支社は、4月28日に「ありがとう江差線企画臨時列車『えさし号』で行く江差の旅」を実施する。  同社では、江差線・木古内~江差間の廃止に合意した関係自治体、利用者に、これまでの利用に謝意を示すため「ありがとう江差線企画」を実施する。  第1弾として、普段は江差線を走行しない特急形気動車キハ183系を使用した団体臨時列車の乗車と、昼食の弁当や江差町内のシャトルバス、観光施設の入場券をセットにした旅行商品として企画した。4月4日14時から発売する。  今回の臨時列車は3両編成で、先頭車2両の間にグリーン車両を連結、専用のヘッドマークと方向幕を掲出する予定。江差では3時間の滞在時間があり、町内の観光施設などを循環する参加者専用のシャトルバスを運行する。一部施設の入場券も付きで、参加者100人を募集する。  旅行代金は普通席利用が1万2000円、グリーン席利用が1万5000円。                               <以上>  この記事を読んで大きな違和感を感じた。  鉄道は公共交通機関で、沿線住民が買い物に出かけたり通学したり病院へ通ったりする時のかけがえのない「足」であるはずだ。その線区だけの採算を度外視し、その線区の赤字は全体が吸収する形で地方路線を維持すべきものではないだろうか。なんでもかんでも「競争だ、競争だ」と喚き立て、赤字の部分は切り捨てるという発想は歴史によって裁かれるに違いない。  このツアーは、廃止されることを前提にして集客をはかり一儲けしようという、下卑た発想によって企画されたものだ。江差線が廃線になると聞けば、「葬式テツ」ならずとも思い出のために乗りに行こうかなと考えるのは人情だ。そこで素朴なノスタルジーに浸るのは、まあ、仕方がないとしも、なぜここで廃止にならなければならないのか。この路線を廃止すると決めたのはどういう思想を持ったニンゲンたちだったのかは、きちんと考えておくべきである。  そして、その決定が絶対に間違いだったことを心に刻むべきである。  それにしても、廃線を惜しむ感情に付け入って、一儲けをたくらむ商魂には、呆れてはてて開いた口がふさがらない。  これ以上過疎地を食いものにしないで欲しい、と言いたい。

0 件のコメント:

コメントを投稿